こんばんは、kicchanです。多くの方に読んでいただいているADのお仕事シリーズ。今回はADのバッグの中身(文房具編)をお届けします。
Contents
ADバッグの中身、実際何が入っているの?
慣れてくれば、そんなに悩むべきことでもなかったと思えるのですが、ADになる前はバッグの中身どころか「ADバッグ」自体どんなものを買うべきか分からず悩んだ記憶があります。
「たったのこれだけ!ADになる前に準備すべき4つのモノ。」で必需品はご紹介しているので、ここでは私が使っていたバッグや、具体的に何がいるのか細々としたものをリストアップし、新人ADさんやADになりたいと考えている人の疑問や不安を解消できればと思います。
バッグの中身を丁寧に紹介しようと思うと意外にもボリュームがあったので、【文房具編】と【身の回りのもの編】とで分けてご紹介することにしました。
相棒といえば、「ADバッグ」
まずは、ADの相棒ともいうべきADバッグ。言ってしまえば普通のウエストバッグ・ウエストポーチです。全く同じものが見つけられなかったのですが、OUTDOOR PRODUCTSのこれと同じ形のものを使っていました。
ロケハンの時も、ロケ中もひたすらこのバッグを肩からかけて駆け回っていました。現場では、台本、文房具、名刺、ときにはペットボトルまでと、常にこのバッグはパンパンでしで最後の方はファスナーも閉め切っていなかったような。
ADはドラえもん。みたいなもの。何か言われた時にすぐに取り出せるように、何でもかんでもこの中に詰め込みます。
ADのバッグの中身 > 文房具は必須
ADにとって文房具類は特にマスト。このリスト内のものは最低限持っておくと良いかもしれません。
✔︎マジックペン(黒・赤・青)
✔︎サインペン(赤)、ボールペン
✔︎ホッチキス・ホッチキスの芯(箱で)
✔︎ハサミ&のり
✔︎メモ帳&ポストイット
✔︎メジャー
✔︎テープ類(ガムテープ、養生テープ、りゃんめん(両面)テープ)
✔︎テープ(録画用予備)
マジックペン(黒・赤・青)
基本的には、マッキーなどの油性ペンと、プロッキーなどの水性ペンの2種類を持っておくのが好ましいと思います。
油性マジックは、ガムテープや養生テープに書く時にインクがはじけません。主に黒が必須ですが、赤も持っておくと便利。場合によっては青も使うので、基本的には黒・赤・青の3色は最低限入れておきましょう!
水性マジックは、紙の裏に滲みにくいので、主にカンペ用として使われます。自分用だけではなく、ディレクターに渡すように予備を含めても持っておくと安心です。
ディレクターに「このペン使えないよ!」と怒られないよう、バッグに入れる前に、インク切れしていないかだけしっかり確認しておくと周りのADと差がつくかも。こちらも黒・赤・青があれば問題ないと思います。
ちなみに、マジック類は個人で買う必要はないはず。社会人になると当たり前の光景ですが、備品類は基本的に会社が用意してくれます。スタッフルームに山ほどストックがあると思うので、一応確認してみてください。
サインペン
小学生の頃に憧れていた、先生がよく持っていた赤ペン。
これは好みにもよりますが、ディレクターやプロデューサーが台本に書き込むのに使っていることが多かった記憶があります。マジックペンほど太く書きたいわけじゃないけれど、ざっくりと台本に印をつけたいときや、目立たせたい時などに活躍してくれるので、1本忍ばせておくと良いかも。
赤はマーカー代わりに、黒はざっくりメモをとりたいときにおすすめです。
ホッチキス&ホッチキスの芯
ホッチキスは超重要! ロケ前の台本作り(台本閉じの作業)でも大活躍、というよりないと仕事になりませんでした!
ロケ直前までかかる台本作りにはもちろん、読み込みすぎてロケ中にボロボロになったときにも安心という本来の使い方から、非常時にテープやのりの代わりに使うことも。
私の場合は、外ロケで紙やテーブルクロスなど、風で飛ばされるのを防ぐためにホッチキスで止めたことが多々ありました。移動中の作業のためにも、ロケ中の対応のためにも必ず芯とセットで入れておきましょう。
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丸っこいシルエットは可愛いだけでなく、ずっとホッチキス閉じをやっていても指が痛くなりにくいです。さらに厚めの台本でもしっかり止まってくれるので、一石二鳥どころか一石三鳥。
これは余談ですが、私がいた番組では100部弱の台本を刷っていました。基本的には印刷機でホッチキス付き印刷をするのですが、100部近くも刷ってたら途中で印刷機もエラーを起こしがち。そういうときにADによる手動のホッチキス留めが始めるのですが、安くて弱いホッチキスは本当にイライラを加速させるだけなので、ちゃんとしたものを持っておきましょう!
とは言いつつ、これもスタッフルームにあるはず。
ハサミ
ハサミを何に使うかと聞かれてもパッと答えられないのですが、とりあえずよく使います。
室内での活動中であれば本来の用紙を切るのに使うのですが、たとえば、手で切りにくいガムテープだとか、そこらへんにある枝とか布とかを切る可能性もあります(現場による)。
毎回必ず使うというわけではないけれど、ないと困るので必需品に入れました。ただ、ポーチの中で意外と場所をとるものなので、本当にいらないと判断したら無理にはいれなくていいかもしれません。
のり
のりは正直出番が少ないです。だけど、これもあると使うことがある。
AD全員が持っていなくても、誰かひとり持っておくと使えるので、その役立つひとりになりたいのであれば持っておいてってくらいかな。
メモ帳&ポストイット
メモ帳とポストイットも何かと出番が多いアイテムかも。現場でさっと伝言をしたいときに役立ちます。
ロケで急な変更があった時に付箋に書いて人に伝えるとか、食料やドリンクをまとめているところに付箋で注意書きを書くとか、さらには取材先に連絡先を伝える時など。
小さくて大丈夫なので、何かしらささっとかけるものを入れておきましょう。
メジャー
メジャーはロケ当日というよりは、ロケハン時に出番が多いもの。
ロケハンでは実際にロケを行う予定の場所に行き、使いたい道具や場所の確認をします。あらかじめ長さやサイズを測っておくことで、あとでこれが足りないあれを付け加えたい、新たに何かを発注したいとなった時に、役立つわけです。
机一つ用意するのにも、使う場所や用途によって、奥行き、高さなど必要なサイズ、使えるサイズが変わります。ロケでは他所の場所をお借りすることがほとんどなので、それに合わせて必要なものを準備するために、しっかり準備しておきましょう。
テープ類(ガムテープ、養生テープ他)
これは、バッグの中身というよりかは外になるのですが、よくADって緑色のテープやガムテープなんかをぶら下げているイメージを持たれると思うのですが、まさにそれ。
あのテープ大量に持っている姿は現実です!
この写真はむしろテープしかかけてない!(マスキング担当になったらADバッグ放ったらかしてテープ用に肩掛けつくって作業やってました。笑)
✴︎ガムテープ(布、紙)の茶・黒・銀・白
✴︎養生テープ 緑・白
✴︎ビニールテープ 黒・グレー・白・赤・黄・青 他
を用途に合わせて持って行きます。
ガムテープや養生テープは何かをとめるとき。例えば、外でロケをするのにテーブルクロスを使いたいけど風で飛ばされそうな時など。
ビニールテープは何かを隠す時に使うのが主。番組はスポンサーの関係などで不用意にメーカー名などを写りこませることができないので、自販機や使う道具のメーカー名などをテープで隠します。よく、番組でモザイクが使われているのを見たことがあると思いますが、それも同じ理由です。
ロケハンで隠したいものを事前にチェックしておき、その色に合わせたテープを持って行きましょう。番組づくりって意外と細かいところまで気を使っているんですよ〜!!
ちなみにあまったテープの端はこんな風に貼っておくのがAD流のお洒落です(笑)。
以上、ADバッグの中身【文房具編】!
文房具だけでも細かく説明するとかなり大量でしたね。この時点でバッグの半分以上占めていると言っても過言ではない気がします。
でも、すべて必要。 たまに忘れると持っている人を求めて走り回るようになるので、忘れ物がないように、自分の手元に集めてしっかり準備しておきましょうね!
健闘を祈ります!